ホエイプロテインとは
前回、プロテインの選び方について解説しました。
今回は知っているようで意外と知らないホエイプロテインについて解説していきます。
▽ホエイプロテインの説明
ホエイプロテインは乳由来であり、動物性タンパク質となります。筋肉の成長に繋がるアミノ酸（BCAA）が豊富に含まれいるため筋肉を大きくしたい方はオススメのプロテインです。しかし、乳由来であるため、牛乳アレルギーの方は飲んではいけません。また、乳糖不耐症の方は注意が必要です。
▽ホエイプロテインの種類
ホエイプロテインはWPC、WPI、WPHの３つに分類することができます。早速アルファベットが続き、難しそうですが大まかなポイントを抑えれば、さほど難しくありません。
１．WPC
ホエイプロテインコンセントレート（Whey Protein Concentrate）の頭文字を取ってWPCと呼びます。比較的安価で購入することができます。たんぱく質含有量は70～80g/100g程であり、平均１kg￥4,000程です。 免疫にかかわる物質を残したまま生成できますが、乳糖も含まれてしまうため乳糖不耐症の方（牛乳を飲んだ際にお腹を下してしまう方）は控えましょう。
２．WPI
ホエイプロテインアイソレート（Whey Protein Isolate）の頭文字を取ってWPIと呼びます。WPIはイオン交換法とCFM製法（Closs Flow Microfiltration）に分類することができます。 イオン交換法とCFM製法は大きくは変わりませんが、CFM製法はWPCのように免疫にかかわる物質を残すことができますが、イオン交換法は残すことができません。たんぱく質含有量は80～90g/100g程であり、平均1kg￥6,000程です。こちらは乳糖が含まれていないので乳糖不耐症の方でも飲むことができます。
３．WPH
ホエイプロテインハイドロライズド（Whey Protein Hydrolysed）の頭文字を取ってWPHと呼びます。WPHはホエイプロテインを加水分解して、ペプチド状にしたプロテインであり、ホエイペプチドとも呼ばれます。ペプチドとはたんぱく質とアミノ酸の間の状態です。たんぱく質含有量は70g/100g程であり、１商品平均￥6,000程です。WPHの一番の魅力は吸収速度の速さです。ホエイプロテインが分解されペプチド状になっているため吸収速度は一番速いです。
トレーニング中にホエイペプチドを飲んでいる方がいらっしゃいますが、それはアミノ酸が２つくっついたジ・ペプチド、３つくっついたトリ・ペプチドが多く含まれた商品に限り可能となります。栄養が吸収される人の小腸にはアミノ酸トランスポーターとペプチドトランスポーターがありますが、このペプチドトランスポーターではジ・ペプチド、トリ・ペプチドのみ吸収可能であり、これらは消化の必要がありません。それ以上アミノ酸がくっついたペプチドは消化の必要があるため吸収速度が遅くなってしまいます。
▽プロテインの飲み方
ホエイプロテインの特徴である、吸収速度の速さを活かす場合は水で飲みましょう。また、水で飲むことで無駄なカロリーを抑えることができます。就寝前や長時間食事ができない場合は牛乳や豆乳で割って飲むことで吸収速度を遅らせることができるため、ゆっくりと栄養を吸収することができます。
▽飲むタイミング
1．運動後
運動後は筋肉が損傷し栄養を求めている状態です。運動後に飲むことで素早く栄養を摂取し、より回復を早くします。しかし、運動直後に飲んでしまうと胃の血液が少なく消化不良を起こしてしまう可能性があるので、運動直後は消化の必要のないアミノ酸（BCAA、EAA、グルタミンなど）を摂取し、その20分後くらいにプロテインを飲むと良いでしょう。
2．運動前
運動する際に、筋肉を分解してアミノ酸を作り出すので筋肉を成長させるには宜しくありません。そこで運動の1時間ほど前にプロテイン飲むことで血中アミノ酸濃度が高い状態でトレーニングできます。しかし、運動の2時間前ほどに食事を済ませている場合は飲む必要はありません。
3．就寝前
寝ている間は栄養を摂取する事ができないので、就寝前の摂取がオススメです。この際前述したとおり、牛乳や豆乳で飲むことで吸収速度が遅くなり、長時間に渡って栄養を吸収することができます。
4．間食
一般的な人の食事回数は基本3回ですが、トレーニングをしている人は栄養を途切れさせないために数時間おきに食事をすることが大切です（6回ほど）。お仕事等で食べる時間を確保できない方はサッとシェイクするだけで栄養を摂取する事ができるプロテインがオススメです。
▽注意事項
前述してありますが、ホエイプロテインは乳由来であるため牛乳アレルギーの方は絶対に飲まないでください。また乳糖不耐症の方（牛乳を飲んでお腹を下す方）はWPIを選んでお飲みください。
いかがでしたか？
ホエイプロテインのことは知っていても、WPCやWPIなどの種類があることを知らない方は意外と多いです。
この投稿を読んで自分に合ったホエイプロテインを探してみてください。
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